トトノエル

【自然体への回帰】私という花として咲きたい

白髪がちらほら見えるようになって、
「染めるの、そろそろやめてもいいかな」と思ったことがあります。
グレイヘアが似合う女優さんを見ると素敵だなって思います。
だから私も、染めないという選択を考えたのです。
でも、行きつけの美容師さんは、はっきり言いました。

「グレイヘアが似合うのはね、
もともと顔立ちが整っている人とか、
少し派手めの個性がある人とか、
白髪がきれいに生え揃っている人ですよ」

なるほど、たしかに街で見かける素敵なグレイヘアの方々は、
どこか華やかさやオーラがある気がします。

さらにこんなアドバイスも。
「白髪が少ないうちは、グレイヘアはおすすめしません。
中途半端な白髪の放置は“疲れた人”に見えるだけ。」

うーん、それを言われると反論できませんでした。

「グレイヘアに適した時期になったら、ちゃんと言いますから」
そう言われて、私はプロの意見に従うことにしました。
そして、その時思ったのです。
私が求めている「自然体」ってどういうことなんだろう、と。

単なる“自然体”と、“naturalでいるということ”は
少し違うのかもしれません。

|アンチエイジング一辺倒だった時代を生きていた私たち

「アンチエイジング」という言葉は、いつの間にか日常語になりました。
老いに逆らう、若く見せる、保つ、戦う。
そんな方向に、多くの努力が向けられてきた時代。

テレビからも雑誌からも「アンチエイジング」の価値観を
知らず知らずのうちに刷り込まれてきた気がします。

でも最近は、少しずつ流れが変わってきている気がします。
“戦う”のではなく、“受け入れる”ことに、価値を見出す人たちが増えているのです。

|いま注目されている、新しい考え方

🌿 ウェルエイジング(Well-Aging)
健やかに、自分らしく年齢を重ねる生き方。
心と体のバランスを整え、無理をしない自然なケアを大切に。

🌸 グレースフル・エイジング(Graceful Aging)
所作や心のあり方を大切にしながら、優雅に老いること。
表情や言葉の美しさも、年齢とともに深まっていく。

🍃 ナチュラル・エイジング(Natural Aging)
若さに固執せず、白髪やしわを自然な変化として受け入れるスタンス。
自分らしさに軸を置いたシンプルな暮らし。

🌼 エイジポジティブ(Age Positive)
年齢を「魅力・経験・知恵」としてとらえる、前向きな価値観。
年を重ねること自体を楽しむ気持ちを大切に。

こうした言葉に出会うと、ホッとする自分がいます。
老いを「否定するもの」ではなく、「育むもの」と考えられたら、
もっと心が自由になれる気がします。

若くありたいという気持ちより
からだや心を整えて
自分を大切にする生き方を選びたい。
年齢を重ねるって、そういうことじゃないかしら。

だから「これからは自分という花で咲きたい」と思うのです。
今の私で、この季節に花開く、そんな花として。


白髪を染めることも、染めないことも、
そのときの自分と信頼するプロに相談しながら
選んでいこうと思います。
そして、私にちょうどいい暮らしの整え方もゆっくりと探していきたい。

|Cafe_Moco2の名前の由来

そういえば学生のころ、
「曖昧」も「模糊」も似たような意味なのに、
ふたつを重ねるってなんだか不思議だなって思った。
「模糊模糊(もこもこ)」だったら、もっとかわいいのに…って

答えが見つからないままの時間、迷っている途中の思い――

そういうものを発信する意味ってあるんだろうか。
悩んでいたらこんな言葉に出会いました。

「人間は不安を通じて実存に目覚める」――キルケゴール
「人生の後半には“ほんとうの自分”との対話が始まる」――ユング

そうだよね、昔からみんな悩んでいるんだね。
私も、悩んでいていいんだ。
不安や迷いも含めて、今の自分をそのまま発信していくことが、
きっと今の私らしさ。

そんなわけで、このサイトの名前は Cafe_Moco2
曖昧模糊な中からも、きっと何かが生まれる。
そんな期待を大切にする場所です。